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Gマークブログ#54「歌舞伎×鬼滅の刃?!」

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  皆さん、いかがお過ごしでしょうか。収穫の秋!食べ物が美味しい季節になりました!!   さて、今日は、「歌舞伎×鬼滅の刃」をご紹介! 11月から南座では歌舞伎と鬼滅の刃がコラボします。 魅力的なキャラクターが歌舞伎の配役になりきっておりますので、要チェックですね。 鬼滅ファンも歌舞伎ファンも楽しめるよう、すごく練られておりますので、ちょこっと解説しようと思います!!  蟲柱 胡蝶しのぶ  扮装 「藤娘」 鬼滅の刃の物語には、人間を喰らう鬼を抹殺する部隊、 鬼殺隊 というものが描かれます。その中でも、最も優れている者は 「柱」 と呼ばれており、鬼殺隊のリーダーのような存在です。 (鬼滅の刃では柱は 9 人…、柱という文字の画数は 9 画…深いです。深い。) 胡蝶しのぶさん は、その柱の一人で、鬼を 藤の毒 で抹殺する唯一の剣士でございます。鬼の弱点の一つが「藤の花」なのですよね。しのぶさんは、背が小さく 151 cm、 37kg と明記されており、小柄です。(羨ましい)  歌舞伎舞踊「藤娘」ですが、舞台背景は、大きな藤の木が描かれるシンプルなもの。なぜ、大きな木かといいますので、藤娘は藤の精が華憐に舞い踊る演目です。 男性が演じている歌舞伎でも、大きな藤の木を描く事で、まるで少女のような華憐さを演出してくれるのです。ここからも、小柄な しのぶさん が、 「藤娘」 に扮するのも納得です。 そうそう、舞踊に字幕や音声ガイド必要?っと聞かれる事がありますが、オススメです!!何故かというと、振りの一つ一つに意味があり、詞章とリンクしている事も多いので、より深く楽しめると思います! ここで、イヤホンコソコソ噂話! 「藤娘」という作品、実は字幕・イヤホンのオペレーター泣かせの演目らしい… 暗転から始まる珍しい演目。暗転の中、ポポポポポポンと鼓の音が響き、長唄「若紫に十返りの~」が、響きます。 暗転中なので、台本を見る明かりがつけられず、オペレ―ターは暗転中のきっかけをすべて暗記。私も旅巡業の際は、暗記しましたね… 

Gマークブログ #53「歌舞伎と刀剣~太刀盗人~」

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皆さんこんにちは! 食欲の秋!芸術の秋!がやってきました。 今回は、10月国立劇場の音声ガイド・イヤホンガイドの制作に携わりましたので、 ある演目についてご紹介したいと思います!! 【歌舞伎×刀剣乱舞 第二弾!】 歌舞伎には、刀が登場する演目が数多くあります。 お家の重宝だったり、妖刀だったり…演目はさまざま。 10月国立劇場で上演されている演目「太刀盗人」もその一つです。 【物語】田舎から京にやってきた 万兵衛 が所持している太刀を、 スリの常習犯の九郎兵衛 が目をつけて奪おうとします…が、万兵衛がスリに気がつき難を逃れますが、 スリの九郎兵衛が「太刀は自分のものだ」と大騒ぎ。 そこに、国司の代理人・偉い人が現れ、太刀の由来などを二人それぞれに聞いて、 どちらが真の持ち主かを見定める といった内容です。 明るく楽しい一幕45分の演目です。 審神者の皆さんお待たせしました!! この演目にでてくる太刀は、「 五郎入道正宗の太刀 」でございます。 そう、刀剣乱舞でお迎えするのが難しい 短刀 日向正宗 と同じ刀工です! 歌舞伎で刀がでてくる演目は多いですが、ここまで「刀」に注目している演目は珍しいです。刀剣乱舞の審神者のみなさんには、親しみやすい作品ではないでしょうか。 そうそう、この演目では、もう一つ刀の名を聞く事が出来ます。それは 「小狐丸」 。 能でお馴染みの「小鍛治」、 刀剣乱舞では三条の刀・狐の耳が印象的な 「小狐丸」 でございます。 お芝居の詞章で、 「神の力の稲荷山 三つの灯火明らかに 小狐丸と伝えしは…」 というくだりがあるのですが、ここで、 小狐丸を連想させるある仕草 があるので、 要チェック! また、鍛刀する仕草もあるので、こちらもお見逃しなく。 刀剣乱舞をよく知らないわという方、キャラクターの物語や衣裳など、非常に凝っておりますので、ぜひ、日向正宗、小狐丸をチェックしてみてはいかがでしょうか。 ♪イヤホンガイドでは、舞台に合わせて、演目の隅から隅まで余すことなく解説させていただきますので、ぜひ劇場ではご利用くださいませ。 開演前に聞ける解説も販売しておりますので、そちらもご贔屓に。 イヤホンガイド×note